第5章「ひろがる想像」〜抽象的な風景〜
大島 真琴
「On the Terrace」
油彩 S100 2006年
モスグリーンの地に白の直線や幾何学的な形がまず目に入りますが、近づくとほかにもさまざまな色や線や筆跡が見えて、画面全体が動きに溢れています。題名のとおりテラスからの眺めなのでしょうか。テラスはまた、内と外をつなぐ中間地帯であり、画家にとって、ここを通してやってくる情報や記憶を淀みなく、色や形によるイメージへと転換する場所でもあるようです。