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第24回 上野の森美術館大賞展 入賞者展
= 出品者紹介 =



優秀賞 ニッポン放送賞
渡邉野子 WATANABE, Naoko
触れられる時間について
 画家と絵画のあいだには、「きわめて直接的」な「触」という行為を媒介にしたやりとりが存在するが、観察者もその身体を通して明らかに絵画と「触れる、触れられる」という関係にある。では、この「触」の交換において、観察者は絵画の何によって絵画と触れているのだろうか。私の制作のテーマのひとつは、絵画における「線の表す領域」によって、私達が自身の身体、時間、空間のふくらみなど、不可視のものの在り様を知覚することである。画面上で線はそれぞれに役割を与えられ、時系列的な層でなく、お互いが交差し絡み合いながら全体としてひとつの連続した状態を生み出していく。絵画が示すもの、それは何かが崩れる前の一瞬間や未完の絵画の歴史である。そして振動するのは崩れゆく事物や移ろう時間ではなく自身の身体にほかならない。不安定な私達の身体を前にして、絵画は「ここ」と「いま」を提示しながら私達に触れているのである。世界のすべてが変化しても変わらないものが絵画にはある。
1970年京都生まれ
1993年京都市立芸術大学美術学部美術科油画専攻卒業
1993年個展[galerie 16、京都]('97年)
1994年個展[ギャラリー白、大阪]('95年,'98年,2000年)
1995年個展[galerie O、大阪]('98年)
 京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻油画修了
1996年「ペインタリネス 」[ギャラリー白、大阪](「-'98年,」-2001年)
1999年「言葉よりも奏鳴な秩序」[Oギャラリー、東京]
2000年「セゾンアートプログラム SAP GRANT 第1回“美術家助成プログラム”
 受賞記念展」[セゾンアートプログラムギャラリー、東京]
 「あそびじゅつ展−現代美術の世界へ−」[西武ギャラリー、東京]
2001年「筆触のポリティクス−〈絵画らしさとは何か?〉小林康夫による
 セゾン現代美術館コレクション展」[セゾン現代美術館、長野]
2002年「2002新鋭美術選抜展」[京都市美術館、京都]
 クンストアカデミー・デュッセルドルフに在籍(〜'04年)[ドイツ]
 (イェルク・インメンドルフ教授クラス、ゲルハルト・メルツ教授クラスに在籍)
2003年文化庁「新進芸術家海外留学制度」在外研修員としてドイツにて研修(〜'04年)
2006年第24回上野の森美術館大賞展・優秀賞(ニッポン放送賞)受賞
 「ART TODAY 2006」[セゾン現代美術館、長野]

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