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展示のご案内Exhibition
上野の森美術館絵画大賞
瀬島 匠
「RUNNER 塔 -La Tour-」
油絵、アクリル、水彩 S100
作家略歴 | |
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1962 | 広島県生まれ |
1981〜 | 独立展 出品 |
1985 | 武蔵野美術大学 卒業 |
受賞コメント
島で育った自分は、視界のどこかに巨大なタンカーやコンテナ船を造る造船所の人達の姿が残っています。内海から外洋に出て行くときの海、どんなに荒い波があろうと皆で作り上げた造形物はビクともしない。そんな願いを込めて1989年からRUNNERシリーズを続けて、いつの間にか今年で22年目となってしまいました。日々の繰り返しの制作の中で、長距離ランナーの様に自分も走り続けたいと思っています。
優秀賞
呉 梨沙
フジテレビ賞
「あさくさ」
油絵 F100
作家略歴 | |
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1987 | 東京都生まれ |
2011 | 東京藝術大学 美術学部油画専攻2年 在籍 |
受賞コメント
日々自分が目にする事象、対象を「視る事」をテーマに制作しています。見慣れている風景、物、それらの記録と自身の中の記憶を溶け合わせるようにキャンバスに向かおうとすると断片的な、形が情報を削られたカタチで浮かびあがり、そこに自らの奇想、回想が折り混ざり、平面の上にはいつもの光景が再構築して写し出されます。自分がいる空間、感じている事は客観的には体では見る事ができません。それを絵を描く事によって、ある意味熱を奪うことによって、己と引き離し再知覚化したいと思います。今回のモチーフである浅草は古い街並で誰もがイメージできる場所であるけれど、一瞬の移り変わりをちらえて静止的でありながあらもその光景が永遠に繰り返されるような感覚を表したいと思い制作しました。
長谷川 大
ニッポン放送賞
「ひかりのなかのうち」
日本画、アクリル、シナベニヤ製パネル S100
作家略歴 | |
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1982 | 神奈川県生まれ |
2006 | 多摩美術大学美術学部絵画学科日本画専攻 卒業 |
2008〜2009 | 春季創画展 |
2009 | 臥龍桜日本画大賞展 |
2010 | 上野の森美術館大賞展 賞候補 |
受賞コメント
光の形の存在
線の様に感じたり、なにかしらのイメージを纏った記号、文様。
または複合したもの、塊。
それらが層となり重なり合い私たちの視点の先に存在していて一つの世界をつくり上げているように思います。
私自身の光の印象、
そこに描き出した現実性、
そして客観性から外れ、生まれる非現実性。
絵画=庭として私自身の感じる光溢れる世界を作り上げたいと思い制作しました。最近は動物、想像上の静物などを描くことが多くなりましたが、今回描いた象はスケール、肌や顔の表情、宗教との関わりなど、興味が尽きない動物です。
中村 光夫
産経新聞社賞
「迷想する時」
油絵 145.5 × 162.1 cm
作家略歴 | |
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1960 | 茨城県生まれ |
1987〜1995 | 創造美術展 |
1992 | 安田火災選抜奨励展 |
2000 | 上野の森美術館大賞展 賞候補 |
2010 | 第26回 IZUBI展 |
受賞コメント
日常生活のなかで
いつしか出来上がっている自分を取り巻く環境に流されている
今自分は何に向かっているのか?忘れている
目をつぶると闇が訪れて何も見えなくなるが
自分の心臓の鼓動を感じ、大気のゆらぎを感じてくる
やがて、それと同化し、自分の体と空気が共鳴し一体となった時
ゆっくりと時間が流れていることに気づく
目を開けると何故か
何も変わらない現実がそこにある
迷走する時は心の中のやみと大気のゆらぎのイメージを現すため色調を単純にし、マチエールの変化で奥行きをつけた、人物はひとりにして孤独感を出し、表情はなるべくつけないようにした。
私自身への問いかけを表現したものです。
藤下 覚
彫刻の森美術館賞
「∞(えんえん)'11-III」
ミクストメディア 160.0 × 160.0 cm
作家略歴 | |
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1970 | 埼玉県生まれ |
2001 | 独立展 |
2005 | 上野の森美術館大賞展 賞候補 |
2010 | 独立展 新人賞 |
受賞コメント
宇宙が誕生して約140億年。
地球ができて約46億年。
人の一生は・・・?
宇宙から見れば、人間なんて一瞬の出来事にしか過ぎないのかもしれませんね。
今の地球はめまぐるしく変化する時代、スピードの時代。いったいどこまで速度を上げるのだろうか?
坂口 竜太
美ヶ原高原美術館賞
「忘れ去られる」
油絵 S100
作家略歴 | |
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1978 | 岡山県生まれ |
2003 | 武蔵野美術大学油絵科 卒業 |
2006 | トーキョーワンダーウォール 入選 |
2007 | シェル美術賞、中井康之審査員奨励賞 |
2009 | 岡本太郎現代芸術賞展 入選 |
受賞コメント
私の描く風景は現実とは断絶したかのような心象風景ですが、日々感じること、目に映るものなどが波打つ波紋となって心象風景へ影響を与えています。
生産、消費、忘却、これらは循環し、近代化、情報化、が進むにつれその循環速度は加速し、去年に流行したものが今年にはもう古いと感じるようなこともあります。
そのような時代の速度と、いつまでも変わらない自身の内面との間にズレを感じ、そのむなしい気持ちは、都会の進歩からおいてきぼりになったさびれた郊外の風景となってあらわれました。
廃車、廃屋、亡霊、枯木が、生命力をあらわす落雷、光り輝く大地によって新たなものへと生まれ変わる、予感を感じさせる作品を目指しました。
*優秀賞に主催各社の冠を併記しておりますが、運営上便宜的なもので、全て同列です。
受賞者の展覧会
第28回 入賞者展 *終了しました
会期:2011年4月26日(火) 〜 5月8日(日)
会場:上野の森美術館 ギャラリー
作家:根木 悟、石井 奏子、西原 東洋、南波 久、佐伯 勝司
第27回 絵画大賞受賞者 真鍋享子展 *終了しました
会期:2011年2月11日(金) 〜 2月20日(日)
会場:上野の森美術館
作家:真鍋 享子
作家の視展 2011 *終了しました
会期:2011年9月7日(水) 〜 9月13日(火)
会場:上野の森美術館
作家:第28回までの受賞者(有志)
第29回 受賞者の展覧会予定
・第29回 絵画大賞受賞者 瀬島匠展(2013年2月 予定)
・第29回 入賞者展(2012年4月 予定)